社会派なクライムサスペンス 『バッド・ジーニアス』

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    タイ映画 『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』 を
    観てきました。単館系での配給です。
    https://maxam.jp/badgenius/

     

    高校生版 『オーシャンズ11』 とか謳っていたので、
    もっとお気軽な高校生の “カンニング大作戦” かと
    思っていたら、カンニングの規模もワールドワイドだし、
    正解を提供する側の奨学生とそれを享受しようと大金を
    払う金持ちバカボンズとの貧富の差や、学歴至上主義に
    対する皮肉も交えたシニカルさもあって、予想以上に
    社会派な側面も持つ名作でありました。

     

    最初は、簡単で小さなカンニングから始まり、次第に
    印刷所やバイク送迎まで手配しての壮大な正解伝達に
    至り、ストーリーの店舗はまさにクライム・サスペンス。

     

    カンニングがビジネス化していく展開に圧倒される!

     

    主人公は、父子家庭の奨学生・リン。記憶力や計算能力、
    ピアノも弾けるという才女ですが、最初に出会った友達が
    女優を目指す憎めないけどおバカな女子高生、さらにその
    彼氏というのが大金持ちでカンニングで金儲けしないかと
    誘ってくるさらなる大バカ男。貧しいリンにとって、
    その出会いは良かったのか悪かったのか。

     

    カンニングの規模が次第に拡大していったことで、
    リン一人では正解を全ておバカーズに提供するのが
    難しくなり、彼女と同じように貧しい奨学生のバンクを
    仲間に引き入れようとします。

     

    二人の奨学生(ジーニアス)の葛藤もきちんと描かれて
    いて、仏教国・タイであることも、カンニングという
    犯罪に手を染めていく彼らの苦悩を際立たせています。

     

    ハリウッド版はテーマがテーマだけに期待できない!

     

    最近は、海外でヒットした作品のリメイクやシリーズ物が
    目立つハリウッドが、この作品のリメイク権を買ったそう
    ですが、能天気&コンゲーム的な “カンニング大作戦” に
    されそうな予感…。腕のいいCG技術者は多いみたいなのに、
    オリジナルで感動的なドラマを書ける脚本家がおらんのかな?

     

    『ディパーテッド』 とかも、『インファナル・アフェア』 を
    リメイクした作品でしたが、香港映画だから生きてくる
    人間関係や葛藤などが、アメリカナイズされていて失望
    した覚えがあります。『ドラゴンボール』 は問題外。

     

    で、『バッド・ジーニアス』 ですが、地上波では放映
    されないので、興味がある方は映画館へGOです。

     

    この作品のアイコンにしたいのは、リンとバンクが
    一緒に自撮りしたスマホの画像。切ない余韻がイイ!
    ただ、バンクの役者さんが時々、嵐の二宮和也さんに
    見えました。22歳の俳優さんですが似てるかも(笑)。


    原作にはない魅力もある映画 『コーヒーが冷めないうちに』

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      映画 『コーヒーが冷めないうちに』 を観てきました。
      ムビチケを買ったからには観に行かねばなりません。
      http://coffee-movie.jp/

       

      私としては、主人公の時田数さんは、堀北真希さん的な
      イメージでしたが、有村架純さんのふんわりとした
      雰囲気も、温かみのあるカフェに馴染んでいました。
      原作イメージよりも少し広めで、思ったより明るい
      カフェでした。壁に飾られているたくさんの額縁も

      場面によって異なり、重要なファクターとなっていました。

       

      原作からの変更点は、映画としてのわかりやすさに

       

      カフェのお約束はほとんど同じで、店内のある席に座ると、
      自分がイメージした時間に移動できるけれど、たとえ過去に
      戻って何をしても現実は変わらないことや、時間移動は
      コーヒーを淹れてから冷めてしまう間だけと点は一緒。

       

      ただ、タイムワープした席から離れてもOKだったり、
      いくつか原作を読んでいるがために 「これ、大丈夫?」
      と焦らされるというスリリングさが味わえました(笑)。

       

      もっとオムニバス形式かと思ったら、数さんが主人公の
      ストーリーに改編されており、原作では唐突に次代へ継承
      される能力のことや、数さんの内面が丁寧に描かれていて
      「4回泣ける」 とか煽らなくてもいいのではないかと
      思われる佳作。泣くよりも癒される作品だと思います。

       

      主人公の内面と心の傷を癒していく経過が既読者にも新鮮

       

      キャストは、それぞれ原作イメージにも合っているし、
      原作を大きく変えた部分も良い方向性に。
      ある席に座っている謎の女性も、原作だと1話目には
      おどろおどろしいし、席に戻ってくると 「どいて」
      とか言うのが、原作でも 「ちょっと世界観壊してるかな」
      という気がしていたので、静かに立っている映画版の方が
      まとまっているように思えました。

       

      カフェの雰囲気も原作ではセピアっぽい印象でしたが、
      どちらかというとコーヒーを落とす時の音や、時間移動の
      ダイナミックなCGが水ベースで、映像的にも美しかったです。

       

      原作では、それぞれのタイムワープに少しだけ数さんの
      家族の出来事が盛り込まれていきますが、映画では
      その分、各エピソードは薄めにも感じますが、自分では
      過去に戻れない数さんの心の傷へのケアをどうするのか、
      原作を読んでいる人にも未知の世界だけに、ラストに向け
      期待が高まります。

       

      キャストにおいては不満なし!

       

      原作にあったエピソードの中では、状況が入れ替わって
      いる、薬師丸ひろ子さんと松重豊さんのタイムワープ
      シーンが一番泣けました。実際、周囲の人たちも、あの
      エピソードの時には涙していたようです。

       

      また、この作品のキーとなる石田ゆり子さんの演技は、
      さりげないようでいて、難しかったろうなと思います。
      存在感があるようでないような不思議な空気を醸していて、
      彼女の一挙手一投足に見入ってしまったのでした。

       

      【関連記事】
      ◇条件が多い喫茶店 『コーヒーが冷めないうちに』
       (http://nureinmal.jugem.jp/?eid=3627
      ◇前作の続編というより後編 『この嘘がばれないうちに』
       (http://nureinmal.jugem.jp/?eid=3684
      ◇シリーズラストにふさわしい 『思い出が消えないうちに』
      http://nureinmal.jugem.jp/?eid=3695


      実写版なのに絵本の中にいるような 『プーと大人になった僕』

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        前売りムビチケ用意万端で臨んだ 『プーと大人になった僕』。
        プーさんだもの、クマだもの、速攻行くど、ということで
        観てきました。とても良かったです、クマなので…、以上。
        https://www.disney.co.jp/movie/pooh-boku.html

         

        ムビチケやポスターに描かれている、クリストファー・

        ロビンとプーが赤い風船を挟んで向き合っている姿。

        映画を観る前は、クリストファー・ロビンがプーに

        風船をわたしているように見えていましたが、鑑賞後は

        プーの方がわたす側だったのだなと、見え方が逆転しました。

         

        (実際はもっとメタボでしたw)

         

        ディズニーアニメのプーさんというよりは、原作となった
        A・A・ミルンの絵本からスタートするので、実写版への
        導入がスムーズでした。

         

        クリストファー・ロビンが成長して、戦争に行ったり、
        会社ではリストラ問題を任されるような、心に余裕のない
        大人になってしまう流れも、冒頭でサクサク紹介され、
        プーとの再会への期待が高まります。

         

        奇跡の出会いのシーンが、それぞれに逆方向を向いて
        いるところに、ふたりの心の距離感が演出されているように
        思えました。

         

        ディズニーのファンタジーなので、当然、ハッピーエンド
        なのはわかっていても、プーと仲間たちとの冒険を通して、
        次第に一番大事なものを取り戻していくクリストファー・
        ロビンの変化にワクワクしてしまう展開。

         

        子供が観ても面白いとは思いますが、どちらかというと

        子供の頃の気持ちを忘れた大人向けの作品です。

        凹んでいる時、日々の暮らしに疲れを感じた時に、処方

        すると良いかと思われます。

         

        森とは別世界に来てしまったプーの順応性もキュート。

        周りの人を驚かせないように、“お昼寝ごっこ” することで
        ぬいぐるみのふりをして、電車やタクシーに乗ったりする

        エピソードは笑えました。

         

        もしかして、うちのくまきちも “お昼寝ごっこ” している

        のかもしれません。でないと、この汚れっぷりに納得が

        いかないのですが…。くまきちだけ、ばっちい!

        プーさんが作中で語る “何もしないをする” のを絶賛実施中
        なのかもしれません。


        広く浅くが吉と出た 『劇場版コード・ブルー・ドクターヘリ緊急救命』

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          ババ抜きしていると、最後の二人になって、お互いに
          カードを引くたび、ジョーカーを引いてしまうような、
          そんな展開となった、私と友人の8月週末。

          私が都合のいい日は、先方が予定があり、先方希望の
          日は私が都合をつけられず…の繰り返し。

           

          『劇場版コード・ブルー・ドクターヘリ緊急救命』 の
          前売りムビチケが消化できず。
          ってことで、9月にもなったし、B型の友人はサクッと
          「別々に行こう」 と思い切りの良さを見せてくれました。
          こちらもそう言ってくれるのを待ってた感あり。
          http://www.codeblue-movie.com/index.html

           

          『劇場版コード・ブルー・ドクターヘリ緊急救命』 やっと観た!

           

          興行収益が良いというだけあって、7月末からの上映
          だというのに、スクリーンは以前よりは縮小されて
          いたものの、平日なのにほぼ満員。年齢層も幅広く、
          “若い女性多め” とも言い切れない状況でした。

           

          そういう私も、たしかにPart.1の頃から見てはいましたが、
          多分全作の3分の1も見ていない、時々視聴派です。

           

          でも、劇場版 『海猿』 に何度もファイナルと言っては
          騙されたクチなので、『コード・ブルー』 のような
          救助物はもともと好きなジャンル。『バックドラフト』
          『ワールド・トレード・センター』 なども映画館で
          鑑賞するなど、『コード・ブルー』 は外せません。

           

          『コード・ブルー』 では、最初にPart.1からの印象的な
          エピソードや登場人物がパラパラッと流れましたが、
          別に知らなくても、ほぼ問題なく鑑賞できます。
          亡き児玉清さんがかつては救命センター部長だったと
          いうことさえわかればOK!

           

          柳葉敏郎さんの腕のエピソードを知っていると、途中の
          海ほたるの衝突事故のエピソードに、彼らの成長が
          感じられるかなって程度で、十分楽しめました。

           

          あの親子関係の行方はどうなった!?

           

          海ほたるでは、山P演じる藍澤先生が 「やったことない」
          と言いつつも 『ブラック・ジャック』 の 「タイムアウト」
          術式を成功させたので、「ついに藍澤先生、天才外科医の
          仲間入りか」 と感無量。ただ、今回の作品は大事な人に
          思いを伝えるということもテーマになっていた割に、ここで
          助けられた人と息子さんのその後がなかったのが残念。

          別に元気になって会話するシーンがなくても、それらしい

          情景シーンでもいいからほしかったような気がします。

          それとも、私の見落しか?

           

          “想いを伝える” 大切さと一瞬一瞬の命の輝き

           

          空港での事故や海ほたるでの船舶衝突、そこから派生する
          余命短いガン患者さんや脳死の人の臓器提供への関わりなど、
          浅めだけれどさまざまな出来事から、生命と向き合う姿勢や
          彼らの成長を描いたことが、結果的にテレビで見ていない
          人にもわかりやすく、ハードルが下がって、現在の興行収益に
          つながったのではないかなと思いました。

           

          それだけに熱心な 『コード・ブルー』 ファンや、山Pファン
          には物足りなさもあったかもしれません。

           

          私個人としては、ガッキーもいいけど、ややツンデレタイプの
          緋山先生(戸田恵梨香さん)が好きなんですね〜、これが。
          もちろん、田所部長(故・児玉清さん)から届いた言葉も
          『コード・ブルー』 10年に相応しい締めでした。

          まあ、この程度のネタバレならいいよね、興味がある人は
          もうほとんど観に行ってると思うので(笑)。

           

          ハガキには青空の写真で、天国からの声のようで、そこには
          ほろりと来てしまいました。
          周囲の様子から察するに、全編を通して “泣ける映画” でも
          あるよう。私もリピートしてまでは観ないけれど、地上波で
          放映されたら録画するかもしれないなという気はしました。


          1.5回観たい 『カメラを止めるな!』(ネタバレなし)

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            以前、単館系で上映されていた 『カメラを止めるな!』
            という作品が、予想外の人気という情報を得てはいたものの、
            前売りのムビチケを買っているのにも関わらず、一緒に行く
            予定の友人とのスケジュールが合わず、未だに観ていない
            『コードブルー』 もペンディングで、上映館が拡大された
            『カメラを止めるな!』 の方を先に観ることにしました。
            http://kametome.net/index.html

             

            最初は何だかB級ゾンビ映画っぽいものの、ワンカットで
            撮影しようという監督の熱さの方が怖くて、どんどん
            ゾンビ化されていくのにカメラ回していることが恐怖(笑)。

             

            時々、映像に入る謎の音や、ゾンビの異様な動き、傾いた
            ままのカメラなど、殺人トマトを初めて観た時のような
            気分にもなりましたが、最終的には脚本の妙と、斬新な
            展開に 「おぉ〜!」 となる一作でした。

             

            伊丹十三監督の 『お葬式』 を鑑賞した後と同じく、
            「アイディアさえあれば、低予算でも面白い映画は作れる」
            ということを証明している作品だと思います。

             

            意外と、90年代の香港映画で慣れている人には、前半も
            後半も受け入れやすい免疫があるというか、懐かしさが
            感じられるかも? 『ヤング・マスター』『香港国際警察』
            のような泥臭いドタバタ感も、一周回って新鮮に。

             

            1回観てから、続けて次の回の前半を見直したくなる
            作品です。実際、周囲より先に笑い始めた人もいて、
            おそらくは2回以上観ているリピーターさんだと推察
            されました。

             

            そうそう、パンフレットは 「完全ネタバレ仕様」 なので、
            買いたい人は観賞後にしましょう。

             

            ただ、ネタバレしても、多少は概要を知っていても、
            監督をはじめとする製作・演者の作品に対する映画愛が
            感じられて十分に楽しめる映画だと思います。


            幅広い年齢層対象の 『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』

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              20周年記念作 『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』
              から1年、『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』 も
              子供の頃、ポケモンを見て育った人たちにも楽しめるような
              オリジナルストーリーになっていて、この路線歓迎!
               (http://www.pokemon-movie.jp/

               

              (前回はポッチャマが相棒だったけれど、今回はイーブイ♪)

               

              伝説のポケモン・ルギアが年に1回、恵みの風を送って
              くれるという、風車の町・フウラシティの風祭りが
              舞台となり、相変わらずのロケット団が目的不明の行動で
              町をパニックに陥れ、ついでに自分たちもパニクる中、
              サトシたちが力を合わせて、町の危機に立ち向かうという
              安定路線なストーリーです。

               

               

              私的には、ピカチュウがかわいければOKなので満足。
              100万ボルトしまくりで愛らしいことこの上なし。
              ロケット団側にソーナンスも出ていて嬉しさ2倍です。
              (2乗まではいかない)

               

              (幻のポケモン・なんちゃってピカチュウ1号 in 中国)

               

              ただ、前回からポケモンで育った世代も対象にする方針と
              なったようで、活躍する登場人物は子供たちだけでなく、
              変わり者の婆さんやホラ吹きおやじ、才能はあるけれど
              内向的な研究者の青年など、幅広い年齢層で、それぞれに
              悩みや苦手意識を持っていて、この事件を機に、それを
              克服するという、鉄板な展開となっています。

               

              かつての劇場版では “爆誕” して、劇的にデビューした
              ルギアは友情出演的な立ち位置で、それよりも目立って
              いるのが、ある事件から人間不信になった幻のポケモン・
              ゼラオラです。ニンテンドー3DSを持っていけば、劇場で
              ゼラオラをGETできます。

               

              (幻のポケモン・なんちゃってピカチュウ2号 in 中国)

               

              『ドラえもん』 も劇場版だとジャイアンが男気のある
              奴になるように、『ポケモン』 も劇場版は、パラレル
              ワールドのオリジナルストーリーでいったほうが今後

              興行収入的にも良いのではないかと思いました。

              それくらいポケモンの歴史が培われたのは嬉しい限り。

               

              以前の 『ルギア爆誕』 はビデオも持っているのですが、

              当時に比べてデジタル画像製作技術の進歩も感じられ、

              これからのポケモンの進化も楽しみです。
              本作中でも、ポケモン嫌いのお婆さん・ヒスイが最初は
              Dr.くれは調だったのに、最後のバトルでは悟空に進化
              していて笑えました。やっぱ、スーパーサイヤ人だな、

              野沢雅子さん。

               

              【関連記事】
              ◇『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』 はエピソード1
              http://nureinmal.jugem.jp/?eid=3245


              共働き家庭の子育てを考えさせられる 『未来のミライ』

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                インド映画がドカドカ作られ、1編が長いのは、お国柄
                映画館で涼むため、というのを前に何かで読んだ覚えが
                ありますが、同じ理由で映画館へ行って来ました。
                ワタシ、モハヤ、インドジンデース!

                 

                予告を観て、内容はどうであれ主人公の坊やの動きが
                かわいかった 『未来のミライ』 を観ることに。
                寝てる時のうつ伏せスタイルが動物みたいで愛らしい!
                http://mirai-no-mirai.jp/

                 

                未来から生まれたばかりの妹が、やってきて未来を
                変えてしまうような事件に、お兄ちゃんのくんちゃんを
                巻き込んで仲良くなるような 『バック・トゥー・ザ・
                フューチャー』 スタイルかと思っていたら、意外と
                大人も、とくに共働き家庭の子育てについて考えさせ
                られる内容でした。

                 

                くんちゃんが、それまで独占してきた両親の愛情を
                妹の未来ちゃんに奪われ、母親も早めに職場復帰して、
                父親がフリーランスの建築士として家事と仕事を両立
                させるのに四苦八苦している中、やり場のない不安や
                怒りを募らせている時、中庭から未来や過去に飛んで、
                甘えん坊の男の子からお兄ちゃんへと成長する話。
                ちょっと、ディケンズの 『クリスマス・キャロル』
                を思わせる展開でした。

                 

                予告だと、未来ちゃんだけとのコンタクトのように
                思われましたが、お母さんの子供の頃やひいおじいちゃん
                の若い頃といった過去にも行くことで、一つの家族の
                つながり、そうしたいろいろな偶然が今の自分を
                作っていることをあらためて考えさせてくれる作品。

                 

                俯瞰的な街の描写が多いこともあって、そうした運命を
                紡ぎ出している神様がいるかのような感覚もあります。

                 

                ひいおじいちゃんが異様にカッコよくて、誰の声か
                聞いたことがあるけど思い出せないと、そっちに気を
                取られてしまいましたが、エンドロールを見て、ああ
                なるほどといった感じ(笑)。
                山下達郎さんの歌と、夏っぽい青空と自然が印象的
                なので、映画館でリアタイで観た方がいいかも?

                 

                私としては、くんちゃんが叫ぶシーンが多いこともあり、
                声は寺田心ちゃんのような子供が当ててくれた方が
                しっくり来るような気もしました。

                 

                そして、偶然なのですが、くんちゃんが駅の遺失物係
                の所に行くシーンがあって、その遺失物係のところだけ
                タッチが違うし、なんか見たことある〜と思ったら、
                昨日ブログに書いた 『パンダ銭湯』 のツペラツペラさん
                がプロダクションデザインしていたのでした。

                 

                菱形の目があのパンダと同じだわい!
                子供の目から見たら、この駅から電車までのシーンは
                怖くて、トラウマっぽくなるかもしれません。

                 

                やはり、どちらかというと大人向けのアニメ作品だと
                思います。長男・長女あるあるや、共働き家庭での
                家事あるあるが満載で、子供が観て面白いかな〜と
                いう疑問は残りました。

                 

                親子で映画を観に行くのであれば、断然、『劇場版
                ポケットモンスター みんなの物語』 推しです。
                以前は “爆誕” したルギアが登場しますが、全く
                別物のオリジナル作品になっているので、過去の
                “爆誕” を観た人でも楽しめます。
                http://www.pokemon-movie.jp/


                原作の世界観を音と色で彩った映画 『羊と鋼の森』

                0

                  映画 『羊と鋼の森』 は、近年の原作者の中でも秀逸な
                  作品だったと思います。『万引き家族』 とどちらかを
                  選べと言われたら、テーマの好みもありますが、断然
                  こちらの作品を選びます。
                  http://hitsuji-hagane-movie.com/

                   

                  ある天才調律師に出会い、自分自身も調律師として
                  成長していく外村青年の、仕事への取り組む姿勢と
                  北海道育ちのピュアな雰囲気が山賢人さんにとても
                  合っていました。

                   

                  調律しているシーンは、ダンパーと弦の向こうに
                  調律師の目が見える角度となるので、目の奇麗さが
                  映像化においては大事だったのだなと感じました。

                   

                  同僚となる、柳さんと秋野さんとの関わりについては、
                  原作よりも、優しい柳さん寄りではありましたが、
                  小説の世界観を損なうことなく、江藤楽器全体の
                  人間関係は穏やかに流し、その分、若さゆえの無力感や
                  焦りが暗い雪空に浮かび上がってくるようでした。

                   

                  また、原作では9行くらいの説明で、具体的な様子が
                  素人にはわからない、調律師養成の専門学校で学ぶ内容が
                  映画では丁寧に描かれていて、その後の調律シーンの
                  意味を知るヒントにもなりました。

                   

                  全体的に見ても、原作に手を加えた部分は、手を加えて
                  くれたことで、専門的な分野もわかりやすくしてくれたり、
                  登場人物の感情が鮮明になったりと、原作ファンにも
                  納得の “調律” だったと思います。

                   

                  ピアノの音と、所々に挿入される森の木々のざわめきや
                  風のそよぎが、時には主人公の心象風景に、また時には
                  主人公の成長に感じられ、観る人の心に吹きわたり、
                  染み入ってきます。

                   

                  ラストの久石譲さんの 「The dream of the Lamps」
                  も心洗われるような曲で、余韻に浸れるエンドロール。

                  風邪薬を飲んでいても、印象的なシーンはきっちり
                  記憶に残りましたが、できればもう一度観たい気も。
                  睡魔を呼ぶ方の羊も、もういなくなったし。

                   

                  映画を観てから原作を読むと、前よりも調律時の音や、
                  それぞれの曲がより明確に聞こえてきました。
                  これで、再度観たら、もっともっと深く森の中に入って
                  いけそうな…そんな期待があるのです。

                   

                  【関連記事】
                  ◇映画鑑賞前に原作を読んでおいた方が楽しめる 『羊と鋼の森』
                  http://nureinmal.jugem.jp/?eid=3568
                  ◇風邪薬や解熱剤を服用して 『羊と鋼の森』 を鑑賞してはいけない
                  http://nureinmal.jugem.jp/?eid=3575


                  ほのぼの路線ではなく、意外と社会派な 『万引き家族』

                  0

                    第71回カンヌ国際映画祭のパルム・ドールを獲得した
                    ということで、前知識ゼロで 『万引き家族』 を
                    観てきました。平日だったこともあり、年齢層が高く、
                    さらに後ろのおっさんが 「NO KICKING!」 を
                    順守していない、貧乏ゆすりおっさんだったので、
                    前のめりのまま鑑賞しました。
                    http://gaga.ne.jp/manbiki-kazoku/

                     

                    万引き一家のお父さんは 『そして父になる』 的な
                    温かさのある人柄ですが無学で、子供に万引きを
                    教えるしか、自分が子供に与えられることができず、
                    臨時の仕事も真面目には務まらないダメ父。

                     

                    しかし、明らかにDV被害の子供と思われる少女を
                    連れ出す考えなしだけれど、人は良い人です。
                    最近の事件を連想させるシーンに、胸が詰まるもの
                    がありました。

                     

                    犯罪というつながりで結ばれている家族ですが、
                    二人の子供たちにとっては安らげる場所。
                    貧乏な割には、安物とはいえ、飲酒の習慣が
                    あるのには、ちょっと引きました(笑)。

                     

                    万引き家族の日々の暮らしが描かれる中で、次第に
                    それぞれがどういった経緯で、家族の輪に入って
                    いったかがわかってくると共に、年金の不正受給や
                    非正規雇用のリストラ問題なども絡んできて、
                    社会の歪みの底辺にいる家庭の闇が浮き彫りに
                    なってきます。

                     

                    昔観た香港映画でも貧しい子供たちをマフィアに
                    育て上げてしまうストーリーがありましたが、
                    家の中の雰囲気や商店街はどこかアジアテイストな
                    雰囲気なので、国際的な賞にも向いていた気がします。
                    いわゆる “外国人が見ても貧しい家”。

                     

                    そこに、家族を絆を揺るがすような事件が起こり…、
                    個々の中にどんな思いが残ったのかは、観る側に
                    委ねられる作品でした。

                     

                    ここから先は少しネタバレ!

                     

                    最初は、DV被害者の少女を、違法ながらも深い愛情で
                    包んであげる家族に温かい目を向けることができましたが、
                    次第に、子供を学校に行かせず、犯罪を教え込んでいく
                    父親に対して、少しずつ気持ちが離れていく感覚が
                    ありました。愛情なのか、大人の自己満足なのか、
                    社会弱者の集団だけに、不信感も募ってきます。

                     

                    祖母の行動にも疑惑が生じ、息子の祥太が万引きを常習
                    している昔ながらのよろずやのような店のお爺さんの
                    言葉にとまどう中、父親が車上荒らしで打ち砕いた
                    車の窓が、そのまま家族崩壊の合図のように見えました。
                    少なくとも、よろずやのお爺さん(榎本明)は一人の少年の
                    未来は救ったのではないでしょうか。

                     

                    それにしても、子役が二人とも巧すぎるので、何やら
                    ドキュメンタリー映像の観ているような感覚にもなり、
                    ストーリーが進むにつれ、この世界から解放される
                    出来事が起きてほしいと願う自分もいました。

                     

                    安藤サクラさんが取り調べられるシーンは、本作の

                    テーマや課題を 「どやっ!」 と突き付けるような迫力。

                    樹木希林さんといい、女優陣の演技力がコワかったです。

                     

                    この映画は観て終わりではなく、観てからが考えさせ
                    られる作品なのだと実感しました。

                     

                    【関連記事】

                    ◇真実はガラス越しの映画 『三度目の殺人』
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                    ◇『そして父になる』 続き
                    http://nureinmal.jugem.jp/?eid=1886


                    エッシャーに化けたピーターラビット

                    0

                      両親が終活の一環として、分散していた銀行口座の
                      集約を図っているので、三菱信託銀行からたくさんの
                      ピーターラビットグッズをいただけることになりました。

                       

                       

                      中でも大物はいくつかの選択肢の中から、性懲りもなく、
                      ぬいぐるみを希望したら、予想以上にでっかいウサギが
                      もらえて満足です。

                       

                       

                      実は、映画の 『ピーターラビット』 も観に行こうかな
                      とも思っていたのですが、先日取材帰りの電車の中で
                      すでに観たという4人組が、その話題で盛り上がって
                      いたのですが、「パディントンのノリで観に行かない
                      方がいいよ」「『ホームアローン』 をさらに過激に
                      して、しかも相手は悪者ではなく、一般人」 と次第に
                      エスカレート。決め手は、「これまで観た作品の中で
                      一番内容的に近いのだと 『シンゴジラ』 かな?」
                      と、不吉な会話をしていたのでした。

                       

                      ええぇぇえ! 『シンゴジラ』 ですと!?
                      聞き間違えかも、と自分の聴覚を否定するか、

                      そのグループに 「パードン?」 と問うてみたい衝動に

                      駆られましたが、会話はさらに 「ふかふかした

                      『ターミネーター』 って感じ〜」 と映画の例えは

                      エスカレートの一途をたどり、私の中の鑑賞意欲を

                      蝕んでいったのでした。リアルレビューは、ネット上

                      での口コミより、精神的なダメージがダイレクトです!
                      http://www.peterrabbit-movie.jp/

                       

                      (二次元だと可愛い害獣・ピーターラビット)

                       

                      いつもは映画のレビューは読まずに、自分の勘を信じて
                      観に行く方ですが、さらっと見たらやはり作品の例えに
                      『仁義なき戦い』 という言葉を発見し、気分転換は

                      もともと、ピーラビは畑を荒らす害獣ではあるので、
                      都心から引っ越してきた人間とのバトルは予告編でも
                      想像がついていたものの、やっぱピーラビは二次元の
                      イラストで見てる方がいいやという結論に達しました。

                       

                      (お尻ももふもふで愛おしい…けど、映画でのヤンチャ、反省しなさい)

                       

                      『ピーターラビット』 用の予算は、「上野の森美術館」
                      で6月6日から開催される 「ミラクル エッシャー展」
                      に変更。ついでに動物園にも行って、香香たんに
                      会って来ようかなと思っています。
                      http://www.escher.jp/


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