先日、菅原文太さんが亡くなり、大河ドラマ 『獅子の時代』
以外で印象的だった作品は何かと考えたら 『誘拐報道』 が
頭に浮かびました。
試写会で観に行った覚えがあります。
実際に起こった誘拐事件を描いたドキュメンタリータッチの
作品で、挿入歌になっていた 「風が息をしている」 も
物悲しい歌詞なのですが美しく、今でも頭に流れて
くることがあります。
犯人の家族に容赦なく取材しようとする記者たちに向かって、
誘拐された子の友達だった犯人の娘が、「うち、お父ちゃん、
好きや!」 というセリフが忘れられません。
で、菅原文太さんはというと、新聞社のヘリの操縦士
だったと思いますが、確かセリフは 「了解」 のひと言。
田中要次さんの 「あるよ」 に勝る存在感でした。
あとは、やはり 『千と千尋の神隠し』 の釜爺が、
知らない世界に紛れ込んでしまった千尋を優しく包んで
くれるような温かみがあって印象的でした。
うーん、『誘拐報道』。
暗い(画面も)作品だったのですが、当時としては
めずらしいタイプの展開で、邦画の名作だと思います。
テレビでやってくれないかな?
とか言って、TSUTAYAに行って探すまでの根性はない
横着者なのでありました。