もう少しじっくり余韻を楽しんでから書きたいと思いつつも
仕事が異常にすし詰めなので、さくっと 『聲の形』 7巻に
ついて書いてしまうことにしました。
小学校の頃のいじめから始まり、いじめた首謀者だったことで
今度は自分がいじめられる側になってしまった少年が、その
孤独感から死を決意して、死ぬ前に自分がいじめた聾唖の
少女に再開するところからスタートしたこの作品。
6巻で、自分のために周囲の人が傷つけあう空気を作って
しまうことを苦にした聾唖の少女が自殺を図り、逆にそれを
助けた主人公・将也がマンションから落ち、昏睡状態に。
彼が眠っている間、彼の行動を通して、周囲の人たちも
それぞれ自分を見つめ直す展開となっていました。
最終巻となった7巻では、ちょうど高校卒業というタイミング
にかぶって、それぞれがその後どのように生きていくか、
その時点での彼らの結論が描かれていました。
入賞エピソードや不登校だった聾唖の少女の妹の心境の
変化など、やや都合のいいハッピーエンドに向けた展開に
なっていましたが、まあ、それはそれで…。
将也と、小学校時代はいつもつるんでいたけれど、いじめ
問題で敵対するようになり、彼がマンションから川に
落ちた時、密かに助けた島田くんとの再開も気に
なりましたが、眉毛のことでいじめられた経験を持つ
真柴くんが、自ら向かっていったクラスメイトとの再会も
気になるところです。
いじめ問題がテーマだと最初は思っていたのですが、
いじめ問題を絡めて 「生きる」 という基本テーマを描いた
作品だったのかと、7巻を読み終えて気づいたのでした。
7巻にわたって起承転結が明確でテンポよくテーマを
追求できた良作だと思います。
今年読んでいた連載物・少年漫画部門では一番好き
だったかも? 少女漫画部門は和泉かねよしさんの
『女王の花』 です。
追記:飲み友母ちゃんズは長いおつきあいになりそう(笑)。
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