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    • 2023.07.11 Tuesday
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    二度目の殺人事件で拘置中の男が犯す 『三度目の殺人』

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      旅行には必ず本を持っていきます。
      未読なのは 『蜜蜂と遠雷』 ですが重いので、
      飛行場に行く前に書店で調達することに。

       

      二列の平積みになっていたのが、池井戸潤さんの
      『銀翼のイカロス』 と、是枝裕和監督の映画
      原作 『三度目の殺人』(宝島社刊) の二種類でした。

       

      『三度目の殺人』 を選んだのは、こちらの方が
      薄くて軽かったからという理由です。

      急いでいたので、カバーはとくに付けてもらわず。
      長崎に着いてから、後悔しました。

       

      福山雅治さんってそういえば長崎のご出身。
      表紙には福山雅治さんや役所広司さんの写真が
      入っていて、あたかも狙って買ったかのよう。

       

      現地に行って気づいたのですが、飲食店や小売店の
      POPに “あの福山さんも好きな” とか、“長崎が生んだ

      スーパースターが〜な” といった文字がここかしこに
      踊っており、「亀山社中」 にも行く予定だし、まさに
      福山雅治ファンと思われかねず、外での移動では
      落ち着いて読めないイミフなプレッシャーを感じました。
      前置きと言い訳は以上。

       

      事件の真実以上に、犯人の真意が気になる展開

       

      帯に 「会うたびに代わる供述。二転三転する動機」
      と書かれており、とにかく穏やかそうな犯人の
      三隅の考えが捉えどころがなく、法廷戦術に長けた
      弁護士の重盛ですら翻弄され続け…。

       

      裏表紙の冒頭に書かれている 「本当のことを教えて
      くれよ」 と、推理小説や法廷物の小説を読み慣れて
      いる読者でも、三隅に対して叫びたくなるもやもや感が
      たまりませんな。役所広司さんクラスの役者さんで
      なければ、とても演じることのできない、かなり
      難しい役だと思います。

       

      日本の司法制度の仕組みや、裁判官、検事、弁護士、
      裁判員についての基本もわかりやすく、司法制度が
      抱える問題点も三隅の求刑に関係してはきますが、
      メインは犯人と弁護士の心理ドラマ。サスペンスでは

      ありません。

       

      原作→映画鑑賞の順の方が見落としがないかも?

       

      二度目の殺人を犯した三隅の内面に持つ闇なのか、
      それとも実は空っぽなのか、殺人をする人間に更生は
      なく殺人者なのかといった謎。
      一方で、弁護士という仕事自体はクールにこなしつつも
      家庭は崩壊し、父のように裁判官になりたかったけれど
      裁く側にはなれなかった弁護士・重盛の心の奥。

       

      事件の裏側や次々と発覚する新事実も、それなりに
      見どころでもありますが、重盛自身の気持ち的な
      落としどころはどこなのかが気になる作品です。

       

      人間の内面重視のドラマなので、原作を読んでからの
      方が、映画を楽しめる気がします。

       

      重盛視点となっているため、それぞれのシーンで
      言葉数が少ない三隅がどういった表情をするのか、
      映像で観てみたくなりました。

       

      予告でも少し映っていましたが、『2046』 的な
      シーンが、どんな風に私自身の目に映るのかも
      気になるところです。本の裏表紙でもふれているし、
      表紙の写真にもなっている、被害者の娘・咲江と
      犯人・三隅とのつながり(曖昧表現)も、原作を
      読んでも釈然としない感じなので、広瀬すずさんの
      演技も楽しみです。

       

      ちなみに、裁判官を退官した重盛の父は長崎に
      住んでいる設定でした。ネタバレ?
      といっても、事件の “真実” には全く関係ない
      どーでもいい情報です(笑)。

       

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