ラストカットの余韻も清々しい 『小暮写眞館』 4巻

2017.02.06 Monday 23:08
0

    精神安定剤的な意味で、こういう緊急時&繁忙期は
    読書が一番!

     

    ってことで、やっと宮部みゆきさんの 『小暮写眞館』
    (新潮文庫)4巻を読み終えました。

     

    今日のタイトルに “清々しい” と書きましたが、
    “爽やか” ではなく、やはり “清々しい” という
    言葉を選びたい内容でした。

     

    1巻の読み始めは、単に変わった家族(両親?)が
    写真館を住宅として不動産屋から購入したため、
    不可思議な写真が知り合いから持ち込まれて、
    それを解決していく話なのかなと、軽い気持ちで
    読んでいましたが、3巻あたりから、主人公・英一の
    家族や、不動産屋の従業員・垣本順子が抱えている、
    隠されていた重荷に光があてられ、思った以上に重い
    テーマを秘めた作品であることに気づかされました。

     

    ただ、文体が英一視点なので、時々入る突っ込みや
    口語的な表現で、テーマの重さを感じさせず、
    読後感も良い作品に仕上がっています。

     

    これまでになく、事件連発の第4巻

     

    4巻では、英一の死んだ妹によって起きてしまった
    親族との確執や、垣本順子が自殺未遂を繰り返す
    理由などが解明すると同時に、弟・光が小さい胸を
    痛めていた問題を英一が兄として受け止め、順子も
    また再出発につながりそうな事件も経て、これまでに
    解決してきた心霊写真や不可思議な写真に関係した
    人たちのその後も描かれていて、伏線回収バッチリ!

     

    事件が次々に起こる怒涛の4巻は、写真の謎を解明
    することはないものの、夜の川を挟んで、英一と光が
    対岸に住む女の子に手を振るシーンは幻想的。
    現実なのか、スピリチュアルな体験なのかわからない
    不思議な空気感を醸しています。

     

    また、これまでもコミュニケーションツールとして
    登場していた鉄道に絡めたラストシーンが、作品全体を
    締める一枚の写真のように温かい余韻となって、
    読む人の心に映像となって残る作品でした。

     

    【関連記事】
    ◇ブサイクなカモメの謎を追う 『小暮写眞館』 3巻
    http://nureinmal.jugem.jp/?eid=3071
    ◇パラパラ映画のように心に映し出される 『小暮写眞館』
     (http://nureinmal.jugem.jp/?eid=3047

    category:書籍 | by:まるたん | - | - | -

    スポンサーサイト

    2017.10.22 Sunday 23:08
    0
      category:- | by:スポンサードリンク | - | - | -

      PR
      Calender
      1234567
      891011121314
      15161718192021
      22232425262728
      293031    
      << October 2017 >>
      人気ブログランキング
      人気ブログランキングへ
      Selected entry
      Category
      Archives
      Recommend
      Link
      Profile
      Search
      Others
      Mobile
      qrcode
      Powered
      無料ブログ作成サービス JUGEM