バリエーション豊かな短編集 『素敵な日本人』

2017.04.12 Wednesday 23:55
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    東野圭吾さんの短編集 『素敵な日本人』 を読みました。
    光文社のソフトカバーといったあたりで、薄々と内容の
    軽さが予想でき、リフレッシュ向きかなといった気分で
    購入しましたが、まあ予想通りです。

     

    タイトルに “日本人” という単語が使われている
    こともあってか、9編の作品は1話目が正月初詣、
    2話目がバレンタイン、3話目がひな祭り、そして
    途中はサスペンス系あり、SF系あり、ミステリーあり
    と、東野圭吾さんがカバーするジャンルの広さを
    アピールするような作品があって、後半にクリスマスと
    年間行事に絡めてあり、日本らしい季節感も演出。

     

    犯罪絡みは長編が持つ緻密さがないものの、ちょっと
    おまぬけな犯罪者が出てきたり、あまり深刻な気分に
    させないライトな感じもいいですね。

     

    また、『仮面山荘殺人事件』『十字屋敷のピエロ』
    などでは、見事などんでん返しとなった叙述トリック
    も、意外な作品に使っていて楽しめました。
    うーん、2つどんでん返しはいらなかったかな?

     

    全体にタイトル通り、人情味あふれる作品が多い
    短編集ですが、ドタバタの後にも心温まるラストが
    あったり、ちょっとスピリチュアルな力が働いて
    いるようなドラマがあったり、東野圭吾さんの
    これまでの作品の 「あれに似てる!」 という展開の
    作品も少なくありませんでしたが、バリエーションの
    妙もあって、新鮮な感覚で楽しめます。光文社だし(笑)。

     

    私としては、最初の作品 「正月の決意」、そして
    タイトルは寂しげなのに心温まる 「今夜は一人で
    雛祭り」、理系作品が多い東野さんですが初期の頃、
    時々書いていたスピリチュアルな要素を含んだ
    「サファイアの軌跡」、近年テーマの主軸となって
    いることが多い父と子の関係を描いた 「水晶の数珠」
    が気に入りました。とくに 「水晶の数珠」 は
    ラストを飾るにふさわしい、余韻のある作品でした。

     

    短編集・天下一大五郎シリーズのような意外性や
    奇抜な展開はないものの、『白銀ジャック』
    『疾風ロンド』 などのような、テレビ原作向きな
    派手さがない作品群に好感が持てました。

    category:書籍 | by:まるたん | - | - | -

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    2017.05.29 Monday 23:55
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