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- 2023.07.11 Tuesday
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国立新美術館で開催されている 「ルーヴル美術館展」 に
行ってきました。もちろん、お目当てはフェルメールです。
(http://www.nact.jp/exhibition_special/2015/louvre2015/)
子供の頃は広尾に住んでいた母に言わせると、あそこは
「旧陸軍第一師団歩兵第三聯隊」 の場所だそうで、確かに
その隊舎の模型が飾られていました。
多分、戦後は自衛隊になっていたような…。
海外旅行に行った仲間と六本木で朝まで飲みまくって
酩酊しつつも塔のような建造物が見えたので、誰かに訊いたら
自衛隊だと教えてくれたような、曖昧な記憶が残っています。
「天文学者」 は最初で最後の来日では?
今回の 「ルーヴル美術館展」 でフェルメールの 「天文学者」
が初来日しましたが、きっと私が生きている内には、もう
2度と日本には来ない気がします。
かの大ルーヴル美術館もフェルメール作品は2点しかないため、
常設展示作品として国外に貸し出すことはほぼ絶望的と
言われていたので、嬉しい限りです。
大英博物館がロゼッタストーンを出品してくれるようなもの?
現地でもフェルメールの 「天文学者」 と 「レースを編む女」
はしっかり見てきたものの、やはり踊り場のようなところに
飾られている 「サモトラケのニケ」「ミロのヴィーナス」 と
いった彫刻(大物)や、「モナ・リザ」「ナポレオンの戴冠式」
といった教科書にも載っていたような作品、そしてハムラビ法典
のような芸術というより歴史遺産といった方が良いものなど、
人類の文化遺産が集められている(略奪も含めて)だけに
フェルメール好きでもやはり他の魅力ある作品も本物を見て
おきたい誘惑の方が大きかったのでした。
さまざまな身分・職業の人たちを描いた作品が中心
それなので、今回は好きな作品の感動を残すべく、メリハリを
つけて回りました。「ルーヴル美術館展」 のパンフなどに
掲載されている作品では、ムリーリョ 「物乞いの少年」、
フェルメール 「天文学者」、ティツィアーノ 「鏡の前の女」
の順で、各フロアのメイン作品として飾られていました。
宗教画や静物画は少なめで、人々の生活を描いた作品が中心。
レンブラントの 「聖家族」 も、キリストやマリアを描いて
いる作品ではありますが、別名 「指物師の家族」 とも
呼ばれているだけに、工具やマリアの母親なども描かれて
いて、神の神秘性より生活感あふれる作品となっています。
私が好きなフラゴナール 「嵐」 もさりげに来ていました。
以前、風の強い日、自転車カバーが舞い上がっている様が
あの絵のようだったので、「これはドラマチックな構図」
と思ってシャッターを切ったのですが、写真の先生には
「何を表現したいのかわからん」 と一刀両断されました。
パクリとも気づいてもらえないレベルって一体(笑)。
最初に本物を見たフェルメール作品 「天文学者」
フェルメール作品の中でも 「信仰の寓意」 のように
キリスト絵画が壁に飾られているものや、「マリアと
マルタの家のキリスト」 のような宗教色のあるものも
ありますが、私はこの 「天文学者」 に神を感じます。
もう一つはワシントン・ナショナル・ギャラリー所蔵の
「天秤を持つ女性」。現在、三菱一号館美術館でちょうど
「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」 が開催中
ですが、印象派中心なので残念。
この2作品が同時に見られたら、最高の贅沢だったのに。
(http://mimt.jp/nga/)
一般的には、「天文学者」 は同作が完成した翌年に
描かれた 「地理学者」 と対を成していると言われますが、
天球儀を背にしてコンパス(道具)を持つ 「地理学者」 は
科学者的な印象で、同じ人物・モチーフでありながらも
あまり惹かれません。
とにかく、「天文学者」 を周りにやや迷惑なほどじっくり
見ることができて満足。といっても、私が行った日は、
絵の前には常に4・5人しか立ち止まっていなかったので、
それほど迷惑はおかけしなかったと思いたいところです。
鏡リュウジ先生の 「天文学者」 論、聞きたかった!
で、絵画鑑賞は大満足だったのですが、一方で大失敗も!
「ルーヴル美術館展」 の関連イベントとして事前申込制、
定員260名の対談が企画されていたのをチェックしておらず、
気づけばあっという間に申し込み終了。
「天文学者×占星術師 フェルメール 『天文学者』 をめぐって」
というテーマで、自然科学研究機構国立天文台の渡部潤一氏と
鏡リュウジ先生が4月18日に対談するそうなのです。
そういえば、出品作品の中には “占い師” を描いたものも
何点か含まれていました。おそらく、そういったあたりも
「天文学者」 と絡めてお話されるのでは?
14時スタートとのこと。「音漏れ組」 参加、ダメでしょうかね?
【関連記事】
◇「ベルリン国立美術館展」 のフェルメールグマ
(http://nureinmal.jugem.jp/?eid=1450)
◇「マウリッツハイス美術館展」 のフェルメールミッフィー
(http://nureinmal.jugem.jp/?eid=1451)
◇2012年はフェルメール年!
(http://nureinmal.jugem.jp/?eid=1327)
このところ、毎日、鉄道博物館のサイトをこまめに見て
いるのですが、ついに 「ムーミン」 の愛称で親しまれた
EF55形式電気機関車の展示開始日が発表されていました。
いすみ鉄道のムーミンデコ電車とは違うので、そこよろしく!
(http://www.isumirail.co.jp/)
さて、今日はしつこく続けた 「鉄道博物館」 シリーズも
最終日。期間展示や体験型展示などをまとめます。
昨日が屋上で終わったので、3階からいきたいと思います。
3階部分は建物の北側のみとなっており、一番北側は
ラーニングゾーンとなっており、蒸気、電気、ディーゼルなど、
動力に関するしくみが展示してあります。
中央に、パンタグラフが開閉しているのが象徴的でした。
そのまま、2階に降りると、同じくラーニングゾーンで、
体験型展示となっていました。
そこから今度は南側へと戻っていくと、まずコレクション
ギャラリーがありました。「ヒストリーゾーン」 同様、
照明を落としてあって、列車名のプレートや鉄道機器、
周囲の壁には、昔懐かしい手書きの駅名表示も飾られて
いました。渋い!
その隣は運転士体験教室で、すでに全て予約いっぱい。
鉄道関係の資料や雑誌、時刻表など、鉄道関係の資料が
約34000冊所蔵されているライブラリーもありました。
そして、エントランスに近い 「スペシャルギャラリー」
では、2012年12月に行われた 「東京ミライテラス」 での
プロジェクトマッピングを20分の1で再現した上映が
行われていて、約10分間、幻想世界を堪能しました。
もう一つの企画展示は 「ふたつのスタート展」。
北陸新幹線・上野東京ライン開通に伴い、その工事の様子や
トンネル・橋梁などの構造物などの特徴について説明してあり、
電車好きよりも建築系の人の方が楽しめる内容かも?
ちなみに向かいの壁には、新潟・長野・福島の観光パンフも
置かれており、営業活動も忘れていないようでした。
善光寺の御開帳だけデカデカと貼られていましたが、
どうせなら立山黒部アルペンルートも貼ってほしかった!
北信だけでなく、中・南信への誘導もしてほしいと願う
私でございました。
また、「東京ミライテラス」 のプロジェクトマッピング
に合わせてか、常設展示かはわかりませんでしたが、
東京駅舎の模型と、それを設計に携わった辰野金吾氏の
お姿も貼られていました。
1階に降りると、そこはもうエントランス近くで、
埼京線や京浜東北線の運転士気分が味わえる
「シミュレータホール」 があり、45分待ち(笑)。
ちらりと横から覗きましたが、臨場感あふれる映像が
運転席の前に広がっていて、線路の上を走らせているような
迫力がありました。時間があったらやりたかったかも?
また、2・3階のラーニングゾーンにあたるエリアは、
1階は駅構内ラボや車両工場ラボ・デザインラボなど、
駅の仕事が体験できるコーナーになっていました。
そして、やはりラストは 「ミュージアムショップ」!
「北斗星」 グッズなど魅力ある商品が並んでいましたが、
ひとつだけ不満だったのは、キティさんの 「てっぱく」
グッズはあるのに、山手線やドクターイエローなどの
コスプレをして頑張っているリラックマグッズがない!
Oh my God!
北陸新幹線グッズとして、ブルーの服を着たオリジナルの
テディベアが販売されていたことから考えて、クマが
かぶらないようにしたのでしょう。
北陸新幹線リラックマの企画を通せなかったSan-Xのバカー!
と毒づきながら、鉄道博物館を後にしたのでした。
【関連記事】
◇待ち遠しい、ムーミン電車!
(http://nureinmal.jugem.jp/?eid=2351)
◇「鉄道博物館」 の往きは歩いた方が気分ノリノリ♪
(http://nureinmal.jugem.jp/?eid=2388)
◇「鉄道博物館」 のヒストリーゾーンは圧巻!
(http://nureinmal.jugem.jp/?eid=2389)
◇「鉄道博物館」 は屋外も楽しいので晴れた日がベター
(http://nureinmal.jugem.jp/?eid=2390)
「え、今日もまた 『鉄道博物館』 かい!?」 とツッコミたく
なるかもしれませんが、明日までひたすら “てっぱく三昧” と
なるので諦めてください。
ちなみにもう明後日のテーマも決まっており、ちょっと文化的に
国立新美術館で開催されている 「ルーヴル展」 について書きます。
(http://www.nact.jp/exhibition_special/2015/louvre2015/)
と、電車に興味がない方にお詫びを入れたところで、早速、
鉄道博物館の屋外&屋上編スタートです。
(http://www.railway-museum.jp/top.html)
「ヒストリーゾーン」 の南側には 「てっぱくひろば」 が
あって、京浜東北線ジャングルジムやE5系スライダーなど、
電車をモチーフにした子供たちの遊び場となっています。
「ヒストリーゾーン」 を出てすぐに左手には 「日本食堂」
のお弁当屋さんがありました。
電車旅には 「日本食堂」「Jダイナー」 は欠かせません。
「エントランスゾーン」 の中央にも 「日本食堂」 があり、
館内でお食事することもできます。
新宿駅と大宮駅がそれぞれ130周年ということで、1300円の
お弁当を売っていましたが、私はスタンダードに、というか
「鉄道博物館巾着袋」 欲しさに 「てっぱくランチBOX」 を。
緑の広場をぐるっと回るE5系 「はやぶさ」 のミニ運転列車
を走らせるための線路をちょうど組み立てている最中で、
すでに長い行列ができていました。
まずスタッフの方が一周走ってみて、問題がないことを
確認した後、一般客の乗車が始まりました。
で、私はさすがにいい年こいてその列に並ぶ勇気もなく、
お腹もすいていたので、屋外展示の 「ランチトレイン」 で
お弁当を食べることにしました。
「ランチトレイン」 は 『かいじ』『あずさ』 の2種類
ですが、もちろん、私は慣れ親しんでいる 『あずさ』 で。
中に入ってみたら、一両目は帰省シーズンさながらの
ほぼ満席状態だったのにはビックリ。
2両目でようやく席を見つけ、「てっぱくランチBOX」
スタンバイOK。お茶が昔ながらのプラスチック製土瓶型で
ないのは画竜点睛を書く思いでしたが、前の座席から
テーブルを下ろしてお弁当を置いてみたら、すっかり
旅気分になってそれも気にならなくなりました。
「てっぱくランチBOX」 は、見本では海苔で見事にSLが
描かれていましたが、あの写真はあくまで “イメージ”
だったようです。丁寧に料理を覆うフイルムをはがしたの
ですが、抽象画的なSLになっていました。
窓からは、近くには本物の埼京線、遠くには京浜東北線が
走っているのが見え、停車駅でお弁当を食べている感じ。
食事をして元気になったので、今度は屋上へと上がって
行くことにしました。晴れていたので、3階から外に出て
階段で屋上に。そこからは 「エントランスゾーン」 に
設置されている 「博物館中央駅」 からノースウィングの
「博物館北駅」 までの約200メートルを走るミニシャトル
も見えました。
また、ミニシャトルと並行して 「フレンドリートレイン」
もゆっくりと走っているのが見えました。
ちょうど 「フレンドリートレイン」 とミニシャトルが
「博物館北駅」 付近に並んでシャッターチャンスだと思い
屋上に駆け上がったら、あわわわ、ガラスに張り付いてる
“撮り鉄” さんたちを発見! 聖地だから仕方ない!
ということで、私もそこに混じって撮影してきましたとさ。
いよいよ、明日は終着駅 「企画展示」 に到着します。
(しつこく 『世界の車窓から』 調で)
【関連記事】
◇「鉄道博物館」 の往きは歩いた方が気分ノリノリ♪
(http://nureinmal.jugem.jp/?eid=2388)
◇「鉄道博物館」 のヒストリーゾーンは圧巻!
(http://nureinmal.jugem.jp/?eid=2389)
◇国立駅近くにある0系新幹線に会いに♪
(http://nureinmal.jugem.jp/?eid=2015)
あえて3月末日までが有効期限の 「鉄道博物館」 チケットを
購入したので、ちょうど晴れたし、仕事もないしということで、
自腹で(取材で行けるのを狙っていた)行ってきました。
こうでもしないと、いつまでも待ってしまいそうで…。
(http://www.railway-museum.jp/top.html)
すでに盆栽や公園、大宮氷川神社、しゃれたオムライスなど、
大宮取材は何度来たかわかりませんが、「鉄道博物館」 だけは
いつも文章だけでスルーという指示で、エントランスまでの
展示については何度も見ています。
私としては、行きは 「鉄道博物館」 までの約2キロ、
歩くのがオススメ。今日はその、勝手知ったる道すがらを
紹介して終わりそうです。
3月16日から3月末日までちょうど 「駅からハイキング」
というイベント中だったこともあり、大宮駅から大成駅までの
途中に見える施設や展示物の説明板が置かれていたのでラッキー!
コースは、大宮駅西口を出て、プラネタリウムの横を通り、
埼玉新都市交通ニューシャトルの下をくぐり、JR線沿いに
歩くだけです。
ガードレールも0系新幹線模様で、その影が歩道に伸びると
まさに “線路は続くよ” といった感じ。
まず、右手に見えてくるのは、古めかしい赤レンガ倉庫。
かつては大宮総合車両センターの倉庫として使われて
いたそうです。
そこから200メートル行くと、大宮総合車両センター。
塀の一部が透明板になっていて、車両を載せたまま
横方向に移動するトラバーサーなど、センター内での
仕事をリアルに見ることができます。
毎年5月に開催される 「鉄道ふれあいフェア」 は、
団体予約すればセンター内の見学もできるようです。
さらに、大宮総合車両センターから約100メートルの場所に、
蒸気機関車D51187が展示されています。
大宮総合車両センターの前身である、鉄道省大宮工場で
製造されもので、全部で1115両造られたD51187号機の内、
これがその記念すべき第1両目。よくわかりませんが、
「準鉄道記念物」 に指定されているそうです。
そこから約300メートルの場所に東北本線や上越線で
活躍したEF58、EF15の運転台の展示がしてあります。
そこからまだ800メートルほどありますが、右手に
「てっぱく広場」 に設置されているE5系(はやぶさ)
スライダーや、『あずさ』『かいじ』のランチトレインに加え、
実際に並行して走っている埼京線や新宿湘南ラインなども見え、
飽きずに歩くことができます。
博物館入口からニューシャトル・大成駅までのプロムナード
には、古い車輪や蒸気機関車D51の先頭部なども展示され、
汽笛の音や駅のアナウンスが響き渡り、もう入館する前から
超わくわく気分です。
以上、今日は 「鉄道博物館」 に到着するまでで終わり!
明日は、館内1階のメインである 「ヒストリーゾーン」 と、
2階の 「エントランスゾーン」 に向かいます。
(『世界の車窓から』調)
母が最近、あまり重いものは持てないので、買い込む時は
私が荷物持ちとして同行しています。
そして、レジに行こうとしたら、ふとステキな商品を発見!
「お〜いお茶!」 はチェックしていますが、意外にも
リラックマがカルピスとコラボしていたのです。
470ミリリットルボトルの首掛けにリラックマ付箋が
付けられていました。
(http://www.calpis.co.jp/products/calpis/husen_peach15.html)
レジで支払う時、思ったより金額が高いとは思いましたが、
通常の飲料と思って、家に帰り、グッと飲み干そうとしたら
「ぶわぁああああ」 飲み込めない濃さ!
思わず、バラエティ番組か、畳職人のように、吹き出しそうな
衝動に駆られました。
涙目でよく見たら、昔ながらの薄めて飲むタイプのカルピス
だったのでした。
やむを得ず、口に入れたまま、水を飲んでお口の中で攪拌。
手にした時、ずっしりとした手応えがあったので、容量は
見たのですが、その上にデカデカと書いてあった 「5倍に
うすめて15杯分」 という文字は、ちょうどその場所に
リラックマの付箋があって、もう目はそっちばかり
見てしまっていて、肝心な注意書きをスルーしていたのでした。
うっかりやさんと言えば、まだかわいい感じですが、ここまで
来ると、単に “大ボケ” としか言えない出来事でした。
首掛け付箋は全5種類で、私が好きな茶色いクマの絵柄は
その内、4種類ですが、15杯も飲まなければならないとなると、
全て集めるのは厳しそう。
「ローソン」 のパンも食べねばならないし…悩める状況です。
さだまさしさんの 『風に立つライオン』 はJICAで医療活動を
行って約3年の日々をアフリカで過ごしている医師に、
日本で恋人だった人が別の人と結婚することを報告する
手紙への返事という形になっている歌詞で、さだまさしさんの
ストーリー物系の歌の中では一番好きです。
後半、「アメイジング・グレイス」を編曲したフレーズも
挿入されており、大仰なというか、壮大な感じもGOOD!
手紙の文章部分の近況報告やアフリカの情景の後に続く
「空を切り裂いて落下する滝のように、僕はよどみない
生命(いのち)を生きたい」 という歌詞にグッときて、
この歌を知って医者になった人がいるというのも頷ける
ドラマチックな曲です。
歌詞にないフィクション部分にいくつものメッセージが
とはいえ、モデルがいることは知っていましたが、映画を
観て、歌詞とは微妙に異なるシチュエーションもあり、
どこまでが実話か知りたくなって、パンフを買ったのですが、
大沢たかおさん演じる島田航一郎のモデルである柴田紘一郎氏は
ご存命の方でした。
アフリカでの医療活動や情景描写の部分は、柴田氏の話が
活かされているそうですが、恋人との別れや黒人の少年との
ふれあい、もちろん、東日本大震災との絡みはフィクション。
航一郎の少年時代も描かれており、彼がもともと強い
人間だったのではなく、劣等感や弱さを克服してきた
背景が描かれているところも、「風に向かって立つ
ライオンでありたい」 という歌詞を際立たせています。
予告編にもある 「頑張れは人に言う言葉じゃないんだ」
というセリフが、東日本大震災の被災地に訪れていた
さだまさしさんのメッセージの一つでもあるような
気もしました。
(http://kaze-lion.com/#)←これ見るとほぼ全編がわかる
ある程度、流れはわかっている作品ではあるものの、
ワイドなスクリーンで観るアフリカの鮮烈な風景や色彩、
空の広さが “生命” の原型のようにも思え、曲の感動を
盛り上げてくれます。
また、国境近くでの危険な医療活動を続ける覚悟を決める
際にシンクロする、マサイ族が踊るリズムや、原曲の歌詞にも
あるクリスマスのシーンも感動的。
小学校の先生の子供でありながらも家族を皆殺され、戦闘員
として、9人の人を殺したと涙ながらに懺悔するミケに
涙しました。クリスマスらしいエピソードです。
女Dr.コトーのストーリーも丁寧に紡がれている作品
アフリカ編と並行して進む、日本の恋人役・真木よう子さんの
ストーリーも見応えありました。
長崎大学医学部で航一郎と同級生だった貴子は、五島列島の
出身で、父はその小さな島の医師。その父も脳梗塞で体が
不自由になり、父の跡を継ぐか、航一郎と共にケニアに
行くかで迷います。
原曲の歌詞で別れることはわかっているものの、どういった
出来事と心の動きでそれを決意するか、その過程が丹念に
描かれていて、これだけでも十分、一つのドラマになっています。
私が大好きな短編漫画 『約束』(『帰ってきた息子』収録、
橋本多佳子著、宙出版)とカブって見えるほど似た内容だった
せいかもしれませんが、アフリカ編に負けず印象的でした。
ちなみに、最近はハーレクイン系を描いている橋本多佳子さん
ですが、『帰ってきた息子』 はオリジナル作品で、収録
されている4編とも “成人した子供が我が家に帰る” という
テーマを、多彩な切り口で見せてくれる名作です。
もう、絶版かもしれませんが(笑)。
追記:
絵が上手な少年に、航一郎が “ミケランジェロ” とニックネームを
付けるところが微妙に違和感があって、どうしてだろうと
よく考えてみたら、ただ画家としてなら “ダ・ヴィンチ” の方が
画家としては有名ではないかという点でした。
あえて、どちらかというと彫刻家の印象がある “ミケランジェロ”
にしたのは、聖ミカエルとエンジェルという神の名だったからだと
後で気づきました。
【関連記事】
◇さだまさしさんの 「主人公」 がファンBestとはシブイ!
(http://nureinmal.jugem.jp/?eid=1817)